分解したイシューの構造とそれぞれに対する仮説的な立場を踏まえ、最終的に言いたいことをしっかり伝えるために、どのような順番でサブイシューを並べるのかをストーリーラインを組み立てます。
「仮説がすべて正しいとすれば」という前提でストーリーを作ります。
ストーリーラインが必要となる2つの理由
人に何かを理解してもらおうとすれば、必ずストーリー(話の流れ)が必要になります。
- 単に分解されたイシューとサブイシューについての仮説だけでは論文やプレゼンにはなりません。
- ストーリーの流れによって、以降に必要となる分析の表現方法が変わってくることが多い。
典型的なストーリーの流れ
必要な要素を整理して、流れを持った箇条書きの文章として統合していきます。
- 必要な問題意識、前提となる知識の共有
- カギとなるイシュー・サブイシューの明確化
- それぞれのサブイシューについての検討結果
- それらを統合した意味合いの整理
ストーリーラインの3つの段階における役割
ストーリーラインは検討が進み、サブイシューに答えが出るたびに、あるいは新しい気づき・洞察が得られるたびに書き換えて磨いていきます。
ここで明確な言葉にできない考えは、結局のところ人に伝えることはできません。再考したほうがいいでしょう。
立上段階
何が見極めどころであり、一体何を検討するためにどのような活動をするのか、という目的意識を揃えるのにストーリーラインが役立ちます。
分析・検討段階
イシューに対する仮説の検証がどこまでできているのか明確になります。
まとめ段階
最終的な報告書や論文、プレゼン資料を取りまとめる推進装置になってサマリーや要約のベースになります。言葉の明晰さと論理の流れが決定的に重要になります。
ストーリーラインの2つの型
ストーリーラインを作るといわれても初めての人は「??」てなりますよね。
大丈夫です。2つの型があります。ほとんどは一つ目の「空・雨・傘」のロジックで説明できると思います。
空・雨・傘
この型は日常でも意識せず使用していると思うので、使いやすいし、相手にも理解してもらいやすいです。
- 空・・・〇〇が問題だ(課題の確認)
- 雨・・・この問題を解くには、ここを見極めなければいけない(課題の深堀)
- 傘・・・そうだとするとこうしよう(結論)
このストーリーで最終的に言いたいこと(傘の結論)を支えます。
「Why」の並び立て
例えば、
- 第1に・・・
- 第2に・・・
- 第3に・・・
という具合に、最終的に言いたいメッセージについて、理由や具体的なやり方を「並列的に立てる」ことでメッセージを支えます。