STEP2:ストーリーラインを組み立てる

進め方

 分解したイシューの構造とそれぞれに対する仮説的な立場を踏まえ、最終的に言いたいことをしっかり伝えるために、どのような順番でサブイシューを並べるのかをストーリーラインを組み立てます。

 「仮説がすべて正しいとすれば」という前提でストーリーを作ります。

ストーリーラインが必要となる2つの理由

 人に何かを理解してもらおうとすれば、必ずストーリー(話の流れ)が必要になります。

  1. 単に分解されたイシューとサブイシューについての仮説だけでは論文やプレゼンにはなりません。
  2. ストーリーの流れによって、以降に必要となる分析の表現方法が変わってくることが多い。

典型的なストーリーの流れ

 必要な要素を整理して、流れを持った箇条書きの文章として統合していきます。

  1. 必要な問題意識、前提となる知識の共有
  2. カギとなるイシュー・サブイシューの明確化
  3. それぞれのサブイシューについての検討結果
  4. それらを統合した意味合いの整理

ストーリーラインの3つの段階における役割

 ストーリーラインは検討が進み、サブイシューに答えが出るたびに、あるいは新しい気づき・洞察が得られるたびに書き換えて磨いていきます。

 ここで明確な言葉にできない考えは、結局のところ人に伝えることはできません。再考したほうがいいでしょう。

立上段階

 何が見極めどころであり、一体何を検討するためにどのような活動をするのか、という目的意識を揃えるのにストーリーラインが役立ちます。

分析・検討段階

 イシューに対する仮説の検証がどこまでできているのか明確になります。

まとめ段階

 最終的な報告書や論文、プレゼン資料を取りまとめる推進装置になってサマリーや要約のベースになります。言葉の明晰さと論理の流れが決定的に重要になります。

ストーリーラインの2つの型

 ストーリーラインを作るといわれても初めての人は「??」てなりますよね。

 大丈夫です。2つの型があります。ほとんどは一つ目の「空・雨・傘」のロジックで説明できると思います。

空・雨・傘

  この型は日常でも意識せず使用していると思うので、使いやすいし、相手にも理解してもらいやすいです。

  • 空・・・〇〇が問題だ(課題の確認)
  • 雨・・・この問題を解くには、ここを見極めなければいけない(課題の深堀)
  • 傘・・・そうだとするとこうしよう(結論)

  このストーリーで最終的に言いたいこと(傘の結論)を支えます。

「Why」の並び立て

 例えば、

  • 第1に・・・
  • 第2に・・・
  • 第3に・・・

という具合に、最終的に言いたいメッセージについて、理由や具体的なやり方を「並列的に立てる」ことでメッセージを支えます。

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