イシューが見え、ストリーラインもできれば次は分析イメージづくりです。
最終的に伝えるべきメッセージを考えたときに自分ならどのような分析結果があれば納得するか、あるいは相手を納得させることができるか。「どんなデータがとれそうか」ではなく、「どんな分析結果が欲しいか」
大胆に思い切って描く!
①軸を整理する
まずは、分析の枠組み作りです。すなわち、軸を整理します。
分析とは
分析とは「比較」すること。分けることでも数字で表すことでもありません。
- 「比較」が言葉に信頼を与え
- 「比較」が論理を成り立たせ
- 「比較」がイシューに答えを出す
優れた分析はタテ軸とヨコ軸の広がり(比較の軸)が明確な分析です。分析では適切な「比較の軸」がカギとなります。
軸とは
分析のタテとヨコの広がりを示します。どのような軸でどのような値をどのように比較するとイシューに答えが出るのか、これを考える必要があります。
定量分析の3つの型
分析の大半を占める定量分析には3つの型しかありません。3つの型それぞれにたくさんの表現方法があり、3つを掛け合わせた表現方法もあります。
比較
同じ量・長さ・重さ・強さなど、共通軸で2つ以上の値を比べます。
洞察を盛り込んだ条件で比較ができれば相手をうならせることができます。
構成
全体と部分を比較します。
何を全体として考えて、何を抽出した議論をするかという意味合いを考えます。
変化
同じものを時間軸上で比較します。
原因と結果から軸を考える
基本的に分析は「原因側」と「結果側」の掛け算で表現されます。比較する条件が原因側で、それを評価する値が結果側となります。
「原因側」「結果側」それぞれ何を比べるのか(軸)を考えます。どれが一番きれいな結果が出るかをイメージして考えていきます。下はラーメンと肥満度の例です
原因側 | 結果側 |
・食べるかどうか ・食べる頻度 など | ・体脂肪率 ・BMI など |
分析の軸を出す方法
比較に際しての条件を付箋などに書き出して、関係のあるものを束ねていく。
②イメージを具体化する
具体的な数字を入れて分析・検討結果のイメージを作ります。
数字は細かく取ればいいというものではなく、最終的にどの程度の精度のデータが欲しいのかこの段階でイメージします。
比較による意味合い
比べた時に違いがあるかどうか、次のポイントを分析イメージとして書き入れていきます。
- 差がある
- 変化がある
- パターンがある
③方法を明示する
どうやってそのデータ取るのか方法を明示します。「どんな分析手法を使って、どんな比較を実現するか」、「どんな情報源(データソース)から情報を得るのか」をほしい結果から考えます。
とはいえ、はじめて研究開発に従事する人には難易度が高いので、上司や先輩、先生やご意見番的な人に相談しましょう。